相続では、「だれが」「どれだけ財産を受け取るか」に注目しがちですが、実は相続税の計算と納付が最も大きな課題になってきます。日本では「相続税法」という法律によって、相続税や贈与税の仕組みや手続きが明確に定められているからです。

 

ここでは、相続税法が定める相続税の課税/非課税・期限・罰則について説明していきます

 

相続税法とは?法律の役割とその構成

相続税法は、相続や遺贈、贈与などで財産を取得した人にどのように税金がかかるのかを定めた法律です。戦後まもなく昭和25年に初めて施行され、以後の社会や経済の変化に対応する形で何度も改正が行われてきました。

  • 対象範囲:相続税・贈与税・相続時精算課税など
  • 目的:財産の移転に伴う税負担を公平にしつつ、適正な申告・納付を確保する

 

相続税法の条文構成

相続税法は、全71条によって構成されています。その大まかな章立ては以下のとおりです。

 

  1. 総則・通則(第1条~第2条の2
    • 法の目的や適用範囲などの基本的事項
  2. 相続・遺贈・贈与に関する特例(第3条~第9条)
    • 相続や贈与における特別な減税措置や課税方法
  3. 信託に関する特例(第9条の2~第9条の6
    • 信託財産に対する課税ルール
  4. 財産の所在(第10条)
    • 国外にある財産などの扱い
  5. 課税価格・税率・控除(相続税・贈与税・相続時精算課税)
    • 実際の税率や基礎控除額、特例控除など
  6. 財産の評価(第22条~第26条の2
    • 不動産や株式、事業用資産などの評価基準
  7. 申告・納付(第27条~第34条)
    • 申告義務や期限、納付方法
  8. 更正・決定(第35条~第37条)
    • 税務署による更正や決定の手続き
  9. 延納・還付・雑則・罰則(第38条~第71条)
    • 分割納付(延納)やペナルティの内容など

通常、相続で役立つのは特に課税価格・税率・控除や財産の評価、申告・納付に関する章ですが、すべての条文を独力で把握するのは容易ではありません。できるだけ相続の専門家の助力を得るようにしましょう。

 

相続税申告に係る相続税法のポイント

相続が開始したら、さっそく被相続人の財産調査を行い、評価額がどれほどになるのかを計算しなければなりません。これにより、相続税額の概算が可能になり、申告に向けたステップを踏み出すことができるからです。

 

相続税の非課税枠や基礎控除

相続税は、基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える遺産額があるときに申告が必要になります。これを超えない場合、相続税は発生しませんが、念のため遺産総額を試算して申告要否を把握することが大切です。

  • 令和元年以降:基礎控除の引き下げにより、課税対象となるケースが増加
  • 生命保険金の非課税枠:500万円 × 法定相続人の数

 

相続税の申告期限は10カ月

相続税法第27条以降では相続税の申告・納付について定められており、相続が始まってから10カ月以内に申告と納税が必要であるとしています。

 

ただし、家族が亡くなった直後は葬儀対応や遺産分割協議などに忙殺されていることが多いため、あっという間に期限が迫ってきます。申告漏れや遅延があると加算税や延滞税などのペナルティがかかるおそれもありますので、「相続税の申告と納付」を軸として相続手続きのスケジュールを立てることも必要になってくるでしょう。

 

相続税法の罰則

相続税法は罰則も明示しています。

  • 無申告加算税:申告をしなかった場合、通常は納付税額の5%(税務調査が入ると1520%に引き上げ)
  • 過少申告加算税:正しい納税額より少ないと不足分の10%(大幅不足で15%)
  • 延滞税:期限後の経過日数に応じて加算

余分な税負担を回避するためにも、期限内に正確な申告を行うことが重要です。

 

難しい相続税法は専門家に相談を

相続税法の条文すべてを自力で読み解き、正確に申告するのは難易度が高めです。できるだけ相続の専門家のサポートを受けるなどして、正確な相続手続きと相続税申告・納付を行うことが大切です。

 

相続税申告は独力では困難

  • 財産評価や特例適用:土地や非上場株式などの評価は専門知識が不可欠
  • 書類作成や期限管理:申告書、納税手続き、戸籍・評価証明などの書類準備
  • 節税策やトラブル回避:生前贈与や遺産分割のアドバイスで相続トラブルを未然に防止

 

家族の負担を軽減

家族が亡くなったばかりの時期は、精神的な負担がかなり大きくなります。そのような状況下で戸籍収集や不動産評価を行うのは骨が折れる作業でしょう。専門家の力を上手に借りれば、手続きの効率化を図ったり、空いた時間で家族間のコミュニケーションを円滑にしたりする余裕が生まれてくるかもしれません

 

まとめ

相続税法を「完全にマスター」する必要はありませんが、大まかな仕組み(課税の基本、非課税枠や控除、申告期限)を知っておくと相続が発生した際に役立ちます。相続税法は改正も頻繁なので、常に最新情報を踏まえながら、相続の専門家に相談することでスムーズな手続きを実現できるでしょう。

 

当行政書士法人では、相続手続きに関する以下のような業務を承っています。

  • 相続税申告や遺産分割協議書の作成
  • 財産調査・評価
  • 戸籍収集の代行
  • 相続不動産売却サポート
  • 相続税申告サポート など

 

上記を含む相続全般についてトータルサポートしています。相続に精通した行政書士を窓口に、税理士や司法書士と連携しながら、複雑な案件でもワンストップで対応可能です。

 

「相続税がかかるかわからない」「相続税の計算や申告、手続き全部をプロに任せたい」とお考えの方は、ぜひお気軽に無料相談をご利用ください。ご家族にとって最適な形で円満な相続ができるよう、全力でサポートいたします。

 

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