相続が発生した後、ある日突然「相続税のお尋ね」という文書が税務署から届き、不安に感じる方もいることでしょう。しかし、「相続税のお尋ね」は必ずしも申告漏れを指摘する通知ではないのです。

 

ここでは、「相続税のお尋ね」の正しい理解と適切な対処方法について説明していきます

 

相続税のお尋ねとは?

相続開始後に税務署から届くことがある「相続税のお尋ね」という文書は、どのような目的のもとで送付されているのでしょうか。

 

「相続税がかかる可能性」を確認するための税務書類

相続税のお尋ね」とは、正式には「相続税の申告要否検討表」が同封された文書で、税務署が相続税の申告義務の有無を確認するために送ってくるものです。

 

  • 対象:相続が発生した方のうち、税務署が「相続税がかかるかもしれない」と判断したケース
  • 送付タイミング:相続発生後、一定期間経過しても申告書が提出されていない場合など

 

この時点で申告漏れが確定したわけではなく、あくまでも税務署が「念のために書類を提出して、相続税が必要かどうか確認してください」という要請をしている段階です。

 

「相続税のお尋ね」が届く仕組み

税務署は、被相続人の過去の資産状況や家族構成などの情報をもとに、「相続税が発生しそう」だと判断した相続人に対して、優先的に「お尋ね」を送ります。資産状況には、不動産や有価証券、生命保険金など複数の要素が加味されるため、被相続人が高額資産を所有していたケースなどが該当しやすいと言われています。

 

「相続税のお尋ね」が届いたら何をすればいい?

では、「お尋ね」が届いたらまず何をすればいいのでしょうか。大切なのは、お尋ね文書を放置することなく速やかに専門家に相談することだといえます。

 

「相続税のお尋ね」を無視・放置しないことが大事

税務署からの書面に対して、書類を返送せずに放置していると、「何かを隠しているのでは?」と疑われてしまうリスクが高まります。相続税がかからないと自己判断している場合も、念のため報告書をきちんと提出しておくほうが、後のトラブルを防げるでしょう。

 

届いた「お尋ね文書」には、被相続人の遺産総額、相続人の構成、相続税の見込みなどを正しく記入し、期限厳守で書類を返送することが大切です。

 

相続の専門家に相談する

もし相続税申告の準備中に「お尋ね」が届いた場合は、すでに依頼している相続専門家や相続に詳しい税理士に必ず連絡し、状況を報告しましょう

 

税理士がすでに申告書類を作成中であれば、「お尋ね」への回答が不要となるケースもあります。念のため税理士への報告は行っておくことが重要です。もし、まだ税理士に依頼していない場合は、相続の専門家に相談するなどして、相続手続き書類の記入方法や相続税額などについて見直してみることも大切です。

 

「相続税のお尋ね」を無視・誤記した場合のリスク

税務署から届いた文書をそのまま放置したり誤記したままにしたりすることは、あまり得策ではありません。次の点にも十分注意しましょう。

 

税務調査につながる可能性

「相続税のお尋ね」を無視したり、提出期限を過ぎても書類を返送しなかったりすると、税務署の疑念が高まり、税務調査(強制調査・任意調査)が入るリスクが一気に高まります。

 

  • 調査対象となる情報:銀行口座履歴、不動産所有記録、生命保険契約の有無など
  • 数年後に再通知:すぐに動かない場合でも、後から改めて税務署が書面照会や調査を行うことも

 

実は申告が必要だった場合の追徴課税

相続税が発生しないと思い込み、「お尋ね」にも回答しなかったが、後に実は非課税枠を超えていた(たとえば不動産評価額が想定より高かった)というケースもあり得ます。この場合、申告期限(相続開始後10ヶ月)を過ぎているため、下記の罰金やペナルティが課せられる可能性があります

  • 無申告加算税:通常は5%、税務調査が入った場合は最大15~20%
  • 延滞税:期限からの経過日数に応じて課される

 

過少申告の場合の罰金

相続税申告をしていたとしても、もし実際の納税額より少ない金額を申告した場合、過少申告加算税がかかります通常は不足分の10%、大きな金額差があると不足分の15%まで加算されることがあります

 

相続税がかからないケースでも書類提出をすべきか?

相続税がかからないと判断している場合でも、「相続税の申告要否検討表」を提出し、税務署に正式に報告することが望ましいです。

 

税務署から見たときに「情報がきちんと返ってきている」「申告不要の根拠が明確」であることがわかる状態を作っておくことで、後々の調査リスクを低減させることができるでしょう

 

このとき、税理士が作成したシミュレーションを添付するなど、納得感のある資料を示すとより説得力が増します。

 

具体的な「お尋ね」書類の内容とは?

相続税の申告要否検討表では、通常以下のような項目が聞かれます。

 

  1. 被相続人の財産内容:土地・建物の評価額、預金残高、生命保険金 など
  2. 相続人の構成:配偶者や子の有無、遺言書の有無 など
  3. 相続税の概算見込み:現状の評価額で相続税の非課税枠を超えるかどうか
  4. 提出の際の添付書類:戸籍謄本や遺産目録などを求められる場合も

 

記載に迷う点があれば、税務署に直接問い合わせたり、相続の専門家に相談したりすると良いでしょう。

 

まとめ

相続税のお尋ねは、単なる「お知らせ」的な文書とは違い、税務署が「あなたには相続税が発生する可能性がある」と判断した人に送ってくるものです。何もしないまま放置すると、後々大きな負担やトラブルにつながりかねません。

 

もし「相続税の申告が不要」という確信があっても、税務署への報告を怠らないことで、余計な疑念や税務調査を回避できるでしょう。逆に、少しでも不安があれば、専門家に依頼して、適切な書類の作成・提出を行うのがベストです。

 

当行政書士法人では、相続に詳しい税理士と連携して相続のトータルサポートを提供しています。また、弊社で行った相続財産調査及び相続財産目録作成の結果を税理士に提供し、スムーズな相続税申告の実現を可能にしています。「相続税のお尋ね」についても、ぜひ安心して無料相談をご利用ください。

 

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