相続財産としてマンションを引き継ぐケースが増えています。とくに都市部では、戸建てよりもマンションが一般的な資産となっており、相続時の主要な財産となることも珍しくありません。

 

しかし、マンションの相続には多くの書類手続きや管理上の負担が伴うため、事前の知識と準備が不可欠です。

 

ここでは、相続手続きで必要となる書類一覧や相続後の維持管理・売却など、実務上注意しておきたい事柄について説明していきます。

 

マンション相続に必要な書類

マンションを相続する際は、遺産分割協議や法務局での相続登記などを円滑に進めるために、以下のような書類を揃える必要があります。

 

被相続人の戸籍謄本一式(出生から死亡まで)

相続人の確定には、被相続人の全戸籍(改製原戸籍や除籍謄本も含む)を揃える必要があります。相続人調査に不可欠な資料です。

 

相続人全員の戸籍謄本および住民票

相続人であることの証明と、住所を記載するために必要です。登記簿の名義変更時に法務局に提出します。

 

遺言書(存在する場合)

公正証書遺言なら原本、自筆遺言書なら家庭裁判所での検認が必要です。遺言があれば、原則としてその内容に沿って相続されます。

 

遺産分割協議書(遺言がない場合)

相続人全員で遺産をどのように分けるか話し合い、合意した内容を文書化します。実印の押印と印鑑証明書も添付が必要です。

 

マンションの固定資産評価証明書

相続税や不動産登記の登録免許税の算定に使われる書類で、市区町村役場で取得できます。マンションの評価額を把握するうえで重要です。

 

不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)および権利証または登記識別情報

相続登記を行う際のベース資料です。物件の現状確認や名義変更手続きに不可欠です。

 

相続後のマンション維持管理と経費

マンションを所有することで「家賃収入が得られる」だけではなく、マンションを所有することによる「維持管理のための経費を支出する」という両面があることを認識しておきましょう。

 

管理費・修繕積立金

共用部の清掃・保守管理、将来の大規模修繕に備えた積立金などが毎月発生します。

 

固定資産税

毎年11日時点での所有者に課税される地方税で、納税通知書が自治体から届きます。長期間保有する場合は、資金計画が必須です。

 

空室リスク対策

借り手が見つからないと収入が得られない一方、維持管理費用だけは発生し続けます。エリアの需要や物件の状態を見極めた経営判断が求められます。

 

特に、空室や賃料滞納による「見込み違い」は想像以上に負担となることがあるため、相続前に管理や収支の見通しを立てておくことが重要です。

 

自分でマンションを維持管理できないときの対処法

相続したマンションの維持管理に自信がない場合は、以下の方法で対処することもできます。どの策が最も適切か相続人同士で十分話し合い、全員が納得できる選択肢を採りましょう。

 

賃貸管理会社に委託

相続したマンションの入居者募集・契約・トラブル対応まで、賃貸管理会社に任せることができます。ただし、管理料(家賃の510%程度)が発生しますので注意しましょう。また、安心して任せるためにも、実績のある会社を選ぶことがとても大切です。

 

代償分割によるマンション取得

代償分割とは、不動産を1人の相続人が取得し、その相続人が他相続人に現金を支払うことで不動産を相続する方法です。相続人の中に、資力がありマンション経営に取り組める人物がいる場合は、代償分割が適しているといえるでしょう。

 

相続人全員で合意し売却

売却して現金化すれば相続人の間で公平に資産を分配できます。ただし、売却には相続人全員の同意と遺産分割協議書の明記が必要ですので注意しましょう。

 

相続マンションの売却手続きに係る注意点

相続したマンションを売却する場合、以下の点に注意して手続きを進めましょう。

 

複数業者に査定を依頼

複数業者からの査定価格を比較して、市場に見合った販売価格を見極めることが重要です。

 

譲渡所得税がかかる可能性

売却益が発生した場合、その利益に対して所得税・住民税が課税されることがあります。必要経費や取得費を正しく計算しましょう。

 

協議内容の明文化でトラブル回避

売却前に「誰が手続きを進めるか」「代金の分配はどうするか」などを明確にし、遺産分割協議書に記載しておくことが重要です。

 

【生前準備】相続トラブルを防ぐための対策

相続トラブルを回避するためには、被相続人が元気なうちから対策を行っておくことがとても大切です。たとえば不動産の所在や評価額、今後の方針などについて、積極的に家族で話し合っておきましょう。

 

また、専門家のアドバイスも大変役立ちます。書類の整備や税務対応、管理・売却方針まで、行政書士・税理士・不動産業者の力を借りることで、トラブルを回避し円滑な手続きを可能にします。

 

まとめ

マンションの相続は、必要書類の準備だけでなく、「名義変更(相続登記)」「維持管理」「税金対策」「将来的な売却計画」まで含めた総合的な対応が求められます。特に不動産は動かせない財産であり、家族間での利害調整が難しいことも多いため、手続きと同時に「感情の整理」や「意志の共有」も不可欠です。

 

当行政書士法人では、マンション相続に関する初回無料相談を実施しております。「必要書類がわからない」「売却か賃貸か迷っている」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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