相続した不動産に住む予定がない場合、売却して現金化し、その利益を相続人間で分配するという方法が一般的です。ここでは、相続不動産を「仲介」または「買取」により売却する方法や必要な費用・税金について説明していきます

 

相続不動産は不動産会社への仲介依頼を検討

相続不動産の売却でできるだけ高値を望むなら、いちばん理想的なのは「個人間取引」かもしれません。しかし、不動産の個人間売買には多くのハードルがあるため、実際にはあまり行われていません。購入希望者を見つける難しさはもちろんのこと、古い建物なら売却前のリフォームが必要になる場合もあります。

 

さらに、不動産取引には専門的な知識が求められます。重要な契約手続きやトラブル回避のための確認事項が多いため、専門家なしで進めるのはリスクが高いといえるでしょう。

 

リスク回避の方法として、不動産会社への仲介依頼が考えられます。売却価格の査定から実際の売買契約、引き渡しに至るまで、専門家が全面的にサポートしてくれるため、安心して不動産を売却できるメリットがあります。

 

相続不動産を売却する2つの方法

相続した不動産を売却する場合、大きく分けて以下の2パターンがあります。

 

仲介による売却

不動産会社に間に入ってもらい、個人の購入希望者を探して売却する方法です。売却価格は比較的高めになりやすいですが、買い手が見つかるまでの期間が長くなる可能性もあります。

 

買取による売却

不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。買い手探しのステップを省略できるため、スピーディーに現金化したい場合に向いています。ただし、仲介に比べると売却価格は下がりやすい傾向にあります。

 

相続不動産を仲介で売却する場合の流れ

仲介」とは、不動産会社に媒介を依頼して個人の購入希望者を募り、売買契約を成立させる売却方法です。具体的には以下のステップを踏みます。

  1.  不動産会社による査定:相続不動産の状態や立地、周辺相場などを調査し、査定価格を提示します。
  1. 媒介契約(売却依頼):不動産会社と媒介契約を締結し、本格的に売却活動をスタートします。契約形態には一般・専任・専属専任の3種類があり、売却希望者の状況に合わせて選びます。
  2. 不動産会社による販売活動:折り込みチラシやポータルサイトへの掲載、不動産流通機構(レインズ)への登録など、多彩な手法で購入希望者を探します。
  3. 購入希望者との調整:興味を示した購入希望者と交渉・内覧・条件のすり合わせを行い、合意に向けて調整します。
  4. 不動産売買契約の締結:売主・買主双方が合意に達したら売買契約を結び、手付金を受け取ります。
  5. 決済および引き渡し:残代金の受領後、所有権移転登記や物件引き渡しを行い、仲介による売却が完了します。

 

相続不動産を買取で売却する場合の流れ

買取」は、不動産会社が直接相続不動産を買い取る売却方法です。購入希望者を探す手間がかからないため、売却期間を短縮できる点が魅力です。一般的な流れは以下のとおりです。

  1.  不動産会社による査定:買取前提で価格を査定します。
  2. 買取契約の条件交渉と調整:売却希望価格や引き渡し時期、その他条件について不動産会社と直接交渉します。
  3. 不動産売買契約の締結:条件が整えば契約を締結し、手付金を受け取ります。
  4. 決済および引き渡し:残代金の受領と同時に所有権移転登記を行い、不動産を引き渡して売却完了です。

 

相続不動産の売却で発生する税金と手数料

相続不動産を売却する際、いくつかの税金や費用が発生します。事前に把握しておくことで、手続きの流れもスムーズになります。

 

譲渡所得税(所得税・住民税)

不動産を売却して得た利益(譲渡所得)に対して課される税金です。購入価格や経費などを差し引いた金額に対して課税されます。

 

  • 短期譲渡所得(所有期間が5年以下)
  • 長期譲渡所得(所有期間が5年超)

所有期間の長さにより税率が変わりますので、注意が必要です。

 

仲介手数料

仲介による売却を行った場合、不動産会社へ報酬として支払う費用です。仲介手数料は、法律で上限が定められており、売買価格に応じて算出します。

 

印紙税

不動産売買契約書を作成する際にかかる税金です。契約金額ごとに定められた金額の印紙を購入し、契約書に貼り付けることで納税が完了します。

 

登録免許税

所有権移転登記や抵当権設定登記など、不動産に関わる登記を行う際にかかる税金です。相続や売買契約にともない、必要な登記を行う場合はその都度課税されます。

 

まとめ

相続財産の中でも不動産は特に大きな資産となるため、その売却には慎重さと専門知識が求められます。仲介を利用することで高値売却を狙うか、買取を選んで早期現金化を図るかは、相続人同士の話し合いで決めることが大切です。

 

  • 仲介売却:高値が期待できるが、売却期間が長くなる場合もある
  • 買取売却:売却価格は下がりやすいが、早期現金化が可能
  • 諸費用の把握:譲渡所得税、仲介手数料、印紙税、登録免許税などを事前に確認

 

当社は不動産を含む相続手続きを数多く扱っており、司法書士や税理士と協力しながら相続不動産や税に関する手続きなどを行い、行政書士が中心となって相続全般をカバーするサポートを提供しています。もし相続財産のなかに不動産が含まれており扱いにお困りの場合は、ぜひお気軽に無料相談をご利用ください。

 

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