愛する家族が亡くなって相続が始まると、戸籍の収集や各種名義変更、遺産分割協議など、多岐にわたる手続きを行わなければなりません。悲しみの中、時間的にも精神的にも余裕がない状況で、複雑な作業をすべて自力でこなすのは容易ではないでしょう。
そこで検討したいのが「専門家への依頼」か「自分で進める」か、という選択肢です。本記事では、相続手続きを自分で行う場合と専門家に頼む場合のポイントについて説明していきます。

自分で遺産相続手続きを進める場合
自分で相続手続きを進めることについて、良い点と注意すべき点があります。
自分で遺産相続手続きするメリット
自分で手続きすることには大きなメリットがあります。
費用を抑えられる
- 専門家報酬を払わずに済むため、比較的コストは低くなる
手続き内容を詳細に把握できる
- 戸籍収集や各種届出を自力で行うため、相続財産や状況を深く理解できる
簡単なケースならスムーズ
- 相続人が少なく、財産も預貯金程度しかないような「シンプル相続」なら十分対応可能
自分で遺産相続手続きするデメリット
一方、遺産相続手続きに伴う幅広い作業を自分ですることには、トラブルに直結しやすいデメリットもあるので注意しましょう。
書類収集や調査に時間がかかる
- 相続人全員の戸籍や住民票、不動産の登記情報など、慣れない人には手間が膨大
法的トラブルに巻き込まれやすい
- 遺産分割協議で意見が衝突、合意形成ができずに長期化する場合も
情報が不十分だと手続きが停滞
- 不動産の場所や借金の有無が不明だと調査が必要で、申請期限に間に合わないリスクも
専門家に相続手続きを依頼する場合
「相続に強い専門家」とは、具体的に行政書士・司法書士・税理士・弁護士などが挙げられます。それぞれ対応可能な業務範囲は異なりますが、相互に連携している事務所も多いです。
専門家に依頼するメリット
- 手続きが大幅に楽になる
- 戸籍収集や相続財産の調査、名義変更の書類作成などを代行してもらえる
- 法的トラブルを回避しやすい
- 親族間の対立が起きそうなら、弁護士などが間に入り、円滑な合意形成をサポートしてくれる
- ミスや期限切れのリスク軽減
- 例えば相続税申告の期限(10ヶ月)や相続放棄の期限(3ヶ月)を逃さないよう管理してくれる
専門家に依頼するデメリット
- 費用がかかる
- 専門家のへの報酬を支払う必要がある
- 相続人全員の同意が必要なことも
- 一部の相続人だけが専門家に依頼しても、費用負担をどうするかなどで揉める可能性がある
- 専門家の質に差がある
- すべての士業が相続案件に詳しいわけではないので、相続の実績・得意分野を確認すべき
相続手続きの複雑さと専門家依頼の必要性
相続手続きは、ケースバイケースで内容が大きく異なり、法律的な問題が絡んだり膨大な書類収集に時間を取られたりすることも珍しくありません。主に以下のような場面で、専門家のサポートが役立ちます。
- 相続人が多い・行方不明者がいる
- 借金やローンなどのマイナス財産がある
- 不動産が複数あり、名義変更が複雑
- 相続税の申告が必要で、財産評価が難しい
- 親族間の意見対立・揉め事が想定される
こうした場合、相続に詳しい専門家に相談したり相続手続きをアウトソーシングしたりして、トラブルを回避し負担を大幅に減らすことも大切になってくるでしょう。
相続手続きに欠かせない重要書類
それぞれの相続ケースによって相続手続きの形も千差万別であるといえますが、どの相続手続きにも共通して言えるのは、次に挙げるような必要書類をもれなく集めなければならない、ということです。
- 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)
- 全相続人の戸籍謄本
- 預金口座の残高証明
- 遺言書か遺産分割協議書
- 全相続人の印鑑証明書
- 登記事項証明書(遺産に不動産が含まれている場合)
- 固定資産評価証明書(遺産に不動産が含まれている場合)
- 登記申請書(相続登記を行う場合)
「相続手続きを行う」ための準備段階としてこれだけの書類を不足なく収集し、さらに遺産分割協議を行って全相続人が合意にいたる必要があるのですから、決して簡単な手続きではないことがわかります。
「相続に強い専門家」を探す方法
では、相続に強い専門家を探すにはどうすればいいのでしょうか。
インターネット検索
最も一般的な方法はインターネット検索で、「相続 + 地域名」といった文言で検索し、専門家のホームページをチェックすることです。無料相談を実施している専門家が多く見つかりますので、依頼前に実際に相談してみて、相続取扱いの実績や費用、依頼可能な範囲などについて確認するといいでしょう。
士業会や法テラスへの問い合わせ
行政書士会・司法書士会・弁護士会・税理士会などに問い合わせてみると、相続に詳しい専門家を紹介してもらえる場合があります。もし、資力が乏しく、弁護士の無料法律相談や費用立替制度を利用したい場合は、法テラスに問い合わせてみるのもいいでしょう。
専門家に依頼するときのチェックポイント
専門家に相談・依頼する際、次のポイントに注目すると、自分に合った専門家や相続に詳しい専門家を選びやすくなるかもしれません。
相続分野の経験・実績を確認する
- 士業だからといって必ずしも相続に詳しいとは限らないため実績を確認することが大事
ワンストップ体制かどうかを確認する
- 1つの事務所が行政書士・司法書士・弁護士・税理士などと連携し、総合病院のように対応できるかが重要
- 複数の手続きを「たらいまわし」されないか確認する
報酬体系が明確か確認する
- 手続き内容や難易度、相続財産の評価額などで報酬が変わる場合も。見積もりや説明をよく聞く
当行政書士法人の取り組み
当行政書士法人では、行政書士以外に司法書士や税理士などの他士業や関係団体と協力し、相続全般をサポートしています。依頼者自身があちこちに問い合わせなくても、当行政書士法人を窓口とした総合的な支援を受けられる体制を整えています。
- 戸籍収集や書類作成の代行
- 遺産分割協議のサポート
- 相続税申告における税理士連携
- 不動産の相続登記における司法書士連携
- 紛争リスクが高い場合:弁護士紹介や連携対応も
まとめ
相続手続きは「自分で進めるか」「専門家に依頼するか」で、メリット・デメリットが変わってきます。
- 自分で進める:費用を抑えられるが、手間やリスクが大きい
- 専門家へ依頼する:報酬が発生するが、手続き効率・法的安全性が向上
また、相続内容がシンプルか複雑か、家族間の関係が良好かどうか、時間的余裕があるかどうかなどによって最適解が変わります。無料相談や見積もりを活用しながら、あなたの状況に合った選択を行うのが賢明です。
もし相続手続きを含めて「プロのサポートを検討したい」と感じたら、ぜひお気軽に当行政書士法人の無料相談をご利用ください。必要に応じて他士業との連携も行い、負担を最小限に抑えてスムーズに相続手続きを完了させるお手伝いをさせていただきます。










